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PBRとは

企業を分析するときによく使われる「PBR」について説明します。

PBR(株価純資産倍率)とは?

PBRとは、株価が高いのか安いのかを判断するときに使われる基準のひとつです。株で儲けるには「安く買って高く売る」必要があるので、その株価が高いか安いかをしらべることは重要です。

PBRをカンタンに説明すると、次のようになります。

・ PBRが高ければ株価は高い(割高)
・ PBRが低ければ株価は安い(割安)

基本的には「1倍」を目安として判断します。つまり、PBR1倍以上なら割高であり1倍以下なら割安であるということになります。

PBRの意味

PBRの計算方法は次のようになります。

PBR = 株価 ÷ 1株あたり株主資本

※ 1株あたり株主資本とは、株主資本を発行済み株式数で割ったものです。

PBRの説明は予備知識がないと少しややこしいので、たとえ話にしましょう。

ここに、タロウくんが集めた宝物を入れた箱があります。箱の中には「ひとつ1万円」のモノが10個入っていました。

宝物の入った箱 = 10万円

ある日、お母さんはいつも掃除のジャマになるこの箱を、タロウくんに内緒で売ってしまおうと考えました。全部処分しようと思いましたが、売却相手はお金を9,000円しか持っていませんでした。

しかたなく1個の宝物を9,000円で売り、残りの9個は家に持ち帰ることにしました。お母さんの計画は失敗に終わりました。

トクをしたのは、お母さんから宝物を買った、タロウくんの親友クロキくんです。クロキくんはこの宝物が1万円で売れることを知っていたのでした。

「あしたタロウに売ってやろう」クロキくんは薄ら笑いを浮かべながらベッドに入ったんだとさ。


宝物の入った箱は「会社」、それぞれの宝物は「株式」だと思ってください。株主資本10万円、1株あたり株主資本は1万円です。

クロキくんは1万円の価値があるものを9,000円で買いました。これを株式投資に置きなおすなら、「1株あたり株主資本が1万円の株を、9,000円で買った」ということになります。つまり、「PBR0.9倍」の株を買ったということです。

また、クロキくんは次の日にタロウくんに1万円で売る計画を立てています。売れれば、1,000円の儲けです。

これがもし、宝物を10個全部買っていたとしたらどうなるでしょうか? 9万円で買ったものを10万円で売ることになるので、こんどは1万円の儲けです。

「PBR1倍以下」というのは、現時点で会社を解散してすべてのモノを売却したら、株価よりも大きな現金がもらえる水準ということです。

逆に、お母さんは1万円のものを9,000円で売ってしまったので「株式投資のセンスなし」といえますが、それ以前に子どもの宝物を売ってしまうなんて母親失格です。

PBRの使い方

PBR1倍以下で買えば、いずれ適正な値に戻った(PBR1倍)ときにその差分を儲けることができます。

でも逆に、「株主資本が実際にはもっと低い」と判断されているともいえます。たとえば、将来赤字になり株主資本が減ると想定される場合などです。

また、PBRが高いからといって必ずしも買う価値がないとも言い切れません。あくまでひとつの指標なのです。

ちなみに僕はPBRはあまり使いません。いまの価値より安く評価されている株よりも、将来の価値が大きくなる株に投資したいからです。

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